いつもいっちゃん

西部戦線異状なしのいつもいっちゃんのレビュー・感想・評価

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)
4.8
本年度アカデミー賞配信系大本命。
受賞式前にやっと間に合った。
これは余韻凄い。
劇場で観たかった。
映像の迫力、音響、スコアの強度が強い。
塹壕戦シーンは「1917 命をかけた伝令」を超える。
ちゃんと戦場では血は流れるし、人は生きるためにもがく。
今まで他作品で悪としてしか描かれなかったドイツ兵をドイツ兵側の若者たちの視点で描かれる。
このことこそドイツで製作された意義がある。
ドイツ兵側の人間性、同じ人間であることをしっかり描いている。
死者は名誉など感じないという力強いメッセージが突きつけられ、残りました。
死ぬときは皆一瞬というのも戦場の理不尽さを最初から提示しているだけあり、彼らの運命も緊張感ありました。
国の為にと名誉を求めた若者たちが直面する戦場のリアルは残酷でありつつ、大人への世界の入口だった。ただ、本当の大人になれなかった運命を辿った人間もいるとなるとかなり切ない。
ラストの字幕からの無音は強烈。

本当に何度も言いたい。
劇場で観たかった!