最初、主人公と同じような若者のシーンで始まり、その子の着ていた服が次の新兵用に縫い直され、主人公がその服を着る。服と同じように兵士たちも使い回されていることを暗示させる描写にまずゾッとした。戦場が地獄とも知らず、皆で修学旅行にでも行くようにワクワクしている姿が余計怖い。
その一方で、戦争を始めた人達がくだらないメンツや自己満足のために、兵士を犠牲にしていることが強調される。そんなに戦争がやりたいならお前らがやってくれ。暖かく美味しい食事がある場所で偉そうにしてるだけでは軍人とは言えない。某戦争大好き将軍、戦争が好きなのではなく、自分が賞賛されて気持ちよくなりたいだけだろと思った。
民家に忍び込んで食糧を盗むくだりも、戦争の始まり方に似てるのかなと思った。領土やその国で取れる資源が欲しいだの、本来話し合いで解決できたり、ずるい手を使わなければ平和な解決ができるはずのことをわざわざ人は争ってどうにかしようとしてきた縮図がこれなのかなーと。
主人公が人間性を失っているのを、顔にススや泥をつけていることで表してるのかな〜と思った。敵の兵士を即死させられなくて葛藤するシーン、トゥーフェイスならぬ、泥を被った部分と少しだけ泥のついていない半分ずつの顔になってたし、最後は完全に真っ黒になってしまっていたし。
というか、ラスト15分は完全にただの生き残りをかけたデスゲームでしかないからな。敵も味方も、ただこの15分死なないで生き抜きたいだけの人しかいない。
