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西部戦線異状なしのエのネタバレレビュー・内容・結末

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

表現が合っているかわからないけど、
淡々していた。

淡々と従い、恐怖に怯えながらも無慈悲に失われる命、やらなければ自分がやられる。

「家族のために何が何でも生きて帰る!」
「国のために喜んで命を捨てる!」
「1人でも多くの敵を減らす!」
とか、主人公には強い意志みたいのがなかったから、無駄な感情移入しないで冷静に見れた。

あまりセリフが多くないからこそ、
余計に重い。
戦いのシーンももちろん過激なんだけど、
そこに焦点を当ててるわけでもなく、あくまでも淡々と戦争を写しているように感じた。

戦争から生きて帰ってこれたのに、自分の首をフォークで刺して死ぬ。家畜を盗みに入った家の子どもに撃たれて死ぬ。
どこまでも無慈悲で、精神が麻痺する。

国を、自分たちを、家族を守るために敵を全力で殺すのか。
それとも自分が死ぬ状況で、誰の命も奪わないまま死にたいと思うのか。

300万人以上の兵士が命を失ったのに
戦線が動かなかったから、異状なし。
何のために生きて何のために戦うのか
虚無感。
結局1人の命なんて、ね。
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