2na

フェイブルマンズの2naのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
3.5
Mr.ワーカホリックことスピルバーグ監督最新作。
自らの幼少期から監督になる前を描いた自伝的作品で、今年は「エンドロールのつづき」や「エンパイア・オブ・ライト」など、映画に関する映画が続けざまに公開されていて、ついに大本命がきたという印象です。

冒頭から流れる「地上最大のショウ」に魅せられるサミー少年が良いですね。そこらか創意工夫で映画を撮り始めるわけですが、すでにスピルバーグ御大の天才性が表れていたわけですね。
あとはフィルムを継ぎ接ぎしている場面ってなんか良いな、と改めて思いました。

食事のあとにテーブルクロスごと捨てていたの気になりましたが、後に分かることですけど、お母さんがピアニストだからなんですね。なるほど、納得。

そして、最後に出てくるあの大物監督の役を、あの大物監督が演じていたのにはびっくりしました。というより、ちょっと笑ってしまったけど。

第95回アカデミー賞でミシェル・ウィリアムズが主演女優賞にノミネートされていて意外だと思っていたんですけど、観て納得です。序盤からぐいぐいと物語を引っ張っていく演技と母親という立場の説得力。今回の他の主演女優賞候補は強敵が多いので受賞は厳しいかも知れませんが、そろそろオスカーを獲ってほしいところです。
他にも作品賞、監督賞など複数ノミネートされていますが、作品賞は無理でも監督賞は堅いかな?

まだまだ現役のスピルバーグ御大。今後は「ブリット」のリメイクも控えているようですが、できればオリジナル企画での新作を観たいです。