あまり前情報を入れずにスティーブン・スピルバーグの自伝的映画という事だけで観に行った。
自身の映画体験と映画との歩みという面もあるが、想像以上に家族映画でとりわけ奔放な母への想いが詰まった作品だった。
それはこの映画が自身の映画ではなく父と母に贈られた映画だったからなのだ。
wikiを見たら、母は2017年に父は2020年に立て続けに亡くなられていた。2人への手向けの作品だった事に気付かされた。
一生を捧げる事になる映画と出逢わせてくれて、映画を撮らせてくれて、否定されながらも結果的には映画を続けさせてくれた両親。
紆余曲折はあったが、2人に感謝していることがこの作品を通して伝わってくる。
沢山の愛が詰まっていた。
怒りも悲しさも戸惑いも嫉妬も恨みも映画で昇華させる。
「新しい映画を作ることがあっても、この秘密はバラさない」という台詞には笑ってしまったが。バラしてんじゃねーか！笑
もう流石に時効だと思ったのかな笑
主人公サムを演じたガブリエル・ラベルはとりわけキュートで良かったし、
見るからに枠にとどまらないミシェル・ウィリアムズ、控えめで仕事人のお父さんポール・ダノがとても良かった。
「全ての出来事には意味がある」
