あまのうずめ

フェイブルマンズのあまのうずめのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
3.9
1922年ニュージャージー州。幼いサミーは初めて映画を観ることになるが巨人が出ると怖がる。科学者の父バートは理論的に映画を説明し、音楽家の母はモーション・ピクチャーと説明したことでサミーは「地上最大のショウ」を鑑賞する。サミーは激突した汽車のシーンに興奮し続け、ユダヤ教のクリスマス、光の祭のプレゼントに鉄道模型を貰っては衝突を楽しんでいる。


▶︎スピルバーグの自伝的映画で半生と映画愛と家族愛の話だ。映画はスピルバーグの両親リアとアーノルに捧げられ、音楽はジョン・ウィリアムズ、字幕は戸田奈津子が担当している。

印象的なシーンが数多くあり、それはストーリーと映像が対で脳裏に刻まれた。映画の娯楽性と芸術性についての暗喩的部分も好き。

多くを語るのは野暮と言われた気がして止めておくが、この作品にもサミーが就職したてだった頃の様に多くの人たちが関わっていること、サミーが初めて観た映画にハマった様に映画の虜になった人たちがいることに思いを馳せた。ジョン・ウィリアムズのテーマ曲で久しぶりにエンドロールをじっくり観る後味の良さを味わった。