このレビューはネタバレを含みます
元妻へのI love youも、娘に必死で教えようとしていた護身術も、お金が無いのに吟味して買ったトルコ絨毯も、すべて終わりに向かう人の仕草だったよね。
現在のソフィが、過去の父と繋がるために、古いカメラに収められた映像を見つめる。
父の葛藤する精神世界を描いていたと思われる暗闇のシーンで、画面が明滅していたのは、ローファイカメラの低いフレームレートを表象してるのかなと思った。
暗闇の中で、大人の姿のソフィは父を探しているように見えた。暗闇の最後に一瞬だけ映った幼いソフィは笑ってた。
当時は、父の内面に触れることはあっても、繋がることはできなかったんだろうな。
なんとなく、夏の陽射しのあたたかさが全面にある映画なのかなと思ってたけど、そう思って鑑賞するといい意味で裏切られる。
なおエンドロールでインティマシー・コーディネーターの存在を把握。(エンドロールを観ながら自然にその記載に気づいた映画、今回が初めてだったかも。)