まさなつ

葬送のカーネーションのまさなつのレビュー・感想・評価

葬送のカーネーション(2022年製作の映画)
3.9
お爺さんと孫娘のロードムービー。お伴は大切な人が入った棺桶1つ。

棺桶を引きずって歩くと言ったら「続・荒野の用心棒」のフランコ・ネロぐらいかと思ったら、トルコにもいた。

ほとんど言葉を発しない二人。孫娘に至っては、最初のひと言を発するまでにどれだけ時間が過ぎたか^^; 言葉の代わりに絵を描くのが好きみたいで、画用紙に描いた絵が、言葉や回想シーン以上に雄弁に彼らの過去や置かれた立場やこだわりの深さを表しています。だから、説明はなくとも伝わってくるものはあります。これが、とてもグッとくるんです。

あと、トルコの荒漠とした風景ですね。これが飽きさせない。そして、出会った人々がみんな良い人でホッとします。普通なら、こんな良い人ばかりやないやろ、、なんて天の邪鬼なことを思ったりするんですが、彼らの姿を見ていると、助けてやってくれ、、って思えてくるんですよね。

トルコ映画と言うと、「路」や「裸足の季節」がありますが、また1本、好きな作品が増えました。
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