映画はこうあってくれという願い通りの映画だった。
くだらなさと切実さが混在していて、それをキマりすぎている画と光と色が支えている。大声で罵り合う喧嘩を見た直後になんか胸にくるような台詞を語り始めたりしている。
出だしがローラースケートだし、タクシーを走って追いかける男もいるし、女と女はシガーキスをして笑い合うし、最高。最後の窓辺で仲直りするシーンめちゃくちゃ良かったよね。姿勢正して座り直して魅入っちゃった。
エドワードヤンを信頼して、観て、実際に満足感の高い時間だった。
たまに真面目な映画を観ていて「いつ終わるんだこれ?」と思っちゃうことがあって、その度に自分は映画が実は好きじゃないのかもしれない、と考えることがあった。けど今回のこの映画的な映画を観ている時は、終始幸福で、最後まで楽しんで観れた。好き