結衣

ぼくの小さな恋人たち 4Kデジタルリマスター版の結衣のネタバレレビュー・内容・結末

-

このレビューはネタバレを含みます

まだヌーヴェルヴァーグがよく分かってないんだけど、映像に関してはとりあえず少年少女たちの移動を横から撮ってるショットが多い。
取り残された風景をボーっと見ている時に、「頭使って観るのやめよ」と思い、主人公少年の性の目覚めをふーんと思って観た。色っていうか光が綺麗ではある。そのわりに街や家は結構荒れていて、各々着ている服もけっこうボロい。カフェに出入りしている金持ちのおじさんだけが形の綺麗なスーツを着ている。
なんだか映像が綺麗なだけに暮らしや街の質素(貧相?)な感じが余計目立つ。緑はとても豊かで川はきったない、それもまたリアル。海に行くって言って結局海に向かう途中で終わった。ちょっと残念。

主人公少年は奥手で内向的で不器用。でも性への関心から周りの積極的な他の男子の真似をして色々頑張っていた。
私個人としての意見は、奥手で積極的ではない男性はむしろ魅力的に見えるので、無理矢理ガツガツしない方が良いよと思います。

生い立ちに劣等感があって女性にモテないみたいなの、すごく現代日本にタイムリーなテーマじゃない?ていうかめちゃくちゃ普遍的なものなんだろうな。ユスターシュは42歳でピストル自殺しているらしいです。

映画の話ではないですが、金を持ってる持ってない、女にモテるモテない、やれるやれない、そういう評価軸をどうか内面化しないで、空の綺麗さや緑の美しさ、太陽が昇って沈む、風が吹く、歩く、よく眠る、そういうことを全人間が大事にしていただきたいなと常日頃思っております。(大卒・無職・職歴なし女性より)
結衣

結衣