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アシュカルのギルドのレビュー・感想・評価

アシュカル(2022年製作の映画)
3.3
【火の有る所に宿る疑惑】【東京国際映画祭】
■あらすじ
チュニスの郊外。民主化運動の最中に工事が中断された建設現場で黒焦げの死体が連続して発見され、ふたりの刑事が捜査を始める。ジャンル映画に政治的メッセージを注入した異色の監督デビュー作。

■みどころ
チュニジアの歴史をありのままに伝えて、できるだけ政治的な部分から身を離れたいという想いから捜査もの・フィルムノワール調のジャンル映画にしているらしい。

加えて建物も廃墟の中を追跡したり監督いわく観られる存在にしたいらしく、闇落ち版「コロンバス」みたいな世界観に第32回東京国際映画祭で上映された「ラ・ヨローナ 彷徨う女」とコンセプトを合わせた作品だと感じました。

実際に鑑賞してみると確かに廃墟のシークエンスは魅力的に映されているし、汚職などの腐敗した要因が水面下で進行していき事態が思わぬ方向に飛んでいく部分は面白いと思った。

が、映像の部分は似た映像の繰り返しだったり、人物を添える程度のものばかりで途中から飽きちゃったかな。
「コロンバス」でのモダニズム建築に対する多面的な象徴が本作にあるか?も「犯人が誰か分からないっすわー」な迷路くらいの存在だったり結末も「まぁそうなんやろな」と予想のしやすい範疇だったので凡庸な映画に感じました。

あと焼死体ってそんな棒立ちするほどの大した痛みではないよねw
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