試写会@映画美学校 試写室にて鑑賞
『マジカル・ガール』『シークレット・ヴォイス』のカルロス・ベルムト監督最新作
ゲームデザイナーである主人公フリアンは、表に出せば否応無しに罪とされる歪んだ性的嗜好を持っており、それをVRや3Dモデリングを用いて解放している。つまり誰も傷付けずに自分だけで完結させている訳だが、これを罪とするのか否かと言うのがテーマになる。
観客は己の内に潜む【怪物】に抗うフリアンの行く末を見届ける形になるのだが、それなりの頻度で挟まる日本ネタが緊張感を解すちょっとした癒しになっている。特に伏線となっている訳ではなく、監督が日本オタクだからという理由なので純粋に楽しんでも良いはず。
シーンを重ねる毎に緊張感が増し、終盤の約10分に亘る長回しは圧巻。観ているこちらまで息が詰まるので、終わった頃には疲労感が凄まじかった。