9INE

ダリオ・アルジェントのドラキュラの9INEのレビュー・感想・評価

4.1
Blu-rayを購入したので鑑賞

『サスペリア』『ゾンビ』『フェノミナ』
映画史に残る名作ホラー群で熱狂的ファンを持つイタリアンホラーの貴公子
ダリオ・アルジェントが欧州きっての実力派を揃え、怪奇文学の最高峰に挑んだ注目作!
今、深紅の血で新たに生まれ変わった闇の伝説がここに降臨する!

…とは言え『ダークグラス』(2022)までの約10年間、監督作品が1本も無いことを顧みればその質がどれ程のものかはなんとなく想像出来るだろう
実際、散々擦られまくった『ドラキュラ』を2012年にわざわざ映画化することに対して疑問を持つスタッフも多かったとか
前半の主人公ジョナサンを演じたウナクス・ウガルデも監督が求めるものが分からず思うように演じることが出来なかったと語っているし、役者との意思疎通が図れていなかったのかなぁ

序盤のセックスシーンからどう考えても腰が離れすぎている時点で不穏な空気が漂い始めているんだけど、意外にもロケセットや時代背景に合わせた衣装などの美術がかなり凝っていてそこは流石のダリオだなぁと

ドラキュラ伯爵を演じるのは『スタンダール・シンドローム』のトーマス・クレッチマン、その宿敵ヴァン・ヘルシングを演じるのは『ヒッチャー』のルトガー・ハウアー!顔の良いおじさま達が揃っております🥰
アーシア・アルジェントも主人公の友人ルーシーとして出演していますが、ダリオの監督作品で主演じゃないのは初では…?まぁヌードはあるんですけども

ゴア描写はバッチリ👌喉を切り裂く描写は監督作品に通ずるものなので十八番ですね
CGは『サスペリア・テルザ 最後の魔女』のようにめちゃくちゃチープなんですが、クソデカカマキリに関してはインパクトあって面白かったなぁ

ストーリーは普通の『ドラキュラ』ものとあまり変わりないけど、演出においてはダリオ味たっぷりのものになっております!
質はともかく、ダリオ流『ドラキュラ』を楽しみたい方は是非!
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