まめだいふく

猿の惑星/キングダムのまめだいふくのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.0
 「エイプ 集まる 強い」

 なんか最近映画館でサルばっか見てるな。大体サル同士でケンカしてて、人間は蚊帳の外。

 さて、本作は2011年の『猿の惑星:創世記』、2014年の『猿の惑星:新世紀』、そして2017年の『猿の惑星:聖戦記』という三部作の流れを汲んだ最新作。新章突入という感じかな。

 もう、完全にサルと人間の立場がひっくり返っている世界。サルはみんな普通に人間の言葉でお互いにコミュニケーションを図っている。
 『猿の惑星:創世記』では、サルが「喋ったあぁぁぁ!」だったけど、本作では人間が「喋ったあぁぁぁ!」だったな。

 しかしまあ、昨今の映像技術には本当に舌を巻く。もはやどれが実写でどれがCGだか分からないレベル。サルの体毛の一本一本までが凄いリアル。
 そんなビジュアルに関しては申し分ないんだけど、肝心のストーリーが思っていたよりも深みを感じなかった。サル同士でも、支配する者とされる者とに分かれ……と、いくら知能が発達しようが、しょせん人間と同じ轍を踏むという皮肉。そんな中に、人間がどう絡んでくるのかと思いきや、思っていたほどドラマチックな展開にならなかった印象。結局みんな自分たちのことしか考えていなかったってことかね。

 ノアがノヴァ(メイ)を ‶彼女” と呼ぶけれど、ノアはなぜ人間の性別を見分けることができるのかという細かい点が気になった。
 人間も人間で、知能がサル並みの者たちでも、女性はきちんと衣服を上下着ているという不思議(男性は上半身裸)。恥じらいの気持ちだけは残ってた?
 あと、プロキシマス・シーザーはあのシーザーとは無関係? 血族とかじゃなくて、単に頂点に立つ者としてシーザーを名乗っていただけ? そこらへんもよく分からなかった。

 さて、何となく続編を匂わせる終わり方だったけど、もしあるとしたらいよいよ人間vs猿軍団の全面戦争勃発かな。

 そういえば、これって『猿の惑星』なわけだから、全世界でサルが猛威を振るっていると考えていいんだよね? ということはアジア圏やアフリカとかでもサルが人間並みの知能を持って地上を支配しているのかな?
 日本ではニホンザルが喋ってんのかな?
 中国ではきんしこうが喋ってんのかな?
 マダガスカル島ではアイアイが喋ってんのかな?
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