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離ればなれになってものせっのレビュー・感想・評価

離ればなれになっても(2020年製作の映画)
3.8

幼なじみ4人の16歳から50代にかけてのそれぞれの人生を描いた話。

時代の流れと共に登場人物の人生を描くという、イタリア版の『糸』みたいな感じ。でも世代がもっとオジだけど、イタリアで結構ヒットしていたと思うと、やっぱ世界的に見ても映画ファン層って高齢なんだなぁと思う。おじさんの人生を懐古するエモエモ映画って普通にどこにそんな引きがあるんと思っちゃうけどね。

私はまだこの4人の物語の1/4程度しか生きてないので、やっぱり前半のビッチジェンマとジュリオの愚行を許せん。ジュリオとかその後のジェンマとの口論で高尚な会話がしたいとか言ってたけどお前は単純に尻軽なチャラチャラした女が好きで目移りしてるだけだから!と思った(笑)劇中の言葉を借りれば、まだ怒りが通りすぎていない年頃なんだろうな(笑)

そんな喧嘩別れした時の怒りより、その後の人生それぞれ色々あって疲弊しきった時にばったり会ったら普通に嬉しくなっちゃうんだろうなぁ。怒れるのも若い証拠って言うし。

でもエモエモだけでなく、男性に経済力を求める時代をシビアに描いてたなとも思った。生活費を工面できず、妻に見捨てられ養育費も搾り取られて貧困に苦しむイキノビや、安定した弁護士をするジュリオになびいてしまうジェンマ。男性社会は、男だって辛いんですってね。
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