Shizka

オットーという男のShizkaのネタバレレビュー・内容・結末

オットーという男(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

頑固親父とハートウォーミングが同居する不思議な温かさを持った映画。トム・ハンクスがよく似合う。若い頃はコメディ一辺倒だったから余計にこういう役は似合うね。

ルールを厳格に守ろうとする面は誰でももっているけど、老人になって世間と関わりがなくなるとそこがクローズアップされてゆく。自分の普段の生活を乱すものを排除しようとする、わかるなあ。

だから過去の思い出に浸っていたい、変わりすぎた現代にはついていけない、新しいことを覚えるのはイヤ、わかるなあ。

死んでしまいたい気持ちを新しい家族がつなぐ、それが今までの希薄なつながりを濃くしてゆく、何があっても人生が続いてゆくんだなあ。

わたしだってオットーと同じで、いつ死んでもいいと思っている。そこそこ悲しむ人もいるんだろうけど、繋がり、というものをあまり意識しないので結構身に染みた。晩年のオットーは幸せだったと思うけれど、それでも私みたいにずっと寂しかったんだろうか?
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