井口陵

それでも私は生きていくの井口陵のネタバレレビュー・内容・結末

それでも私は生きていく(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

主人公サンドラの日々が淡々と流れてる映画だった。
尊敬していた父親が多分認知症なんだろうけど、
徐々に変わりゆく姿を見ているのは辛いだろうなって思った。

今後暮らすいくつかの父親の施設にサンドラが訪問したときに、
こんなの人が住む場所じゃないって気持ちもわからないでもない。
日本も変わらないけど、ああいう施設を初めて見ちゃったらそう思う。
普通だった大事な父親がそこに属するから。

父親が病気で変わってしまって、父親じゃない人物にもみえてきちゃうし、
住むべき場所でもなかったはずの場所が住まなきゃいけない場所になってしまった状況に向き合うのは厳し過ぎる。

中盤あたりで父親がサンドラに大事なものは3つあるっていって
1つ目彼女 2つ目自分 3つめは思い浮かばず、
会いにきてくれてるサンドラの名前上げないの病気とは言えキツ過ぎる。

不倫を全肯定するわけではないけど、
サンドラが辛い現実に生きる為に既婚者と体を重ねるのはこの際仕方ない。
子供もいるし、精神的に大変だろう。
ただクレマンだけは許せない。
お前は別れるか別れないかはっきりしろ。
わざわざ妻に浮気してることを言うな。アホが。うまくやれ。
お前のせいで周りが不幸だ。

この映画にオチはなかった。自然と終わり。
井口陵

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