公開後暫くして、鑑賞。
良い悪いは別として、まず
前作ゴジラ邦画であるシン・ゴジラをかなり意識し、同じレールでのアプローチを避けた上での表現を根ざしたであろうと言うことが、ひしひしと感じられました。
ゴジラという脅威に対抗する現代国家(組織)、そしてその中での群像劇であった前作に対し、今作は日本の戦後を舞台とした中でゴジラによる脅威、それにより齎された恐怖・弊害(トラウマ等)を通じて、個人対ゴジラという描写を徹底していたと思います。
演技に於いても、淡々と長々としたセリフが羅列するシン・ゴジラの真逆を行くように、キャラクターに根ざしたセリフ。特に時代背景もあってか、見栄を切るような表現のカットも要所要所にあったと思います。
個人的にはシン・ゴジラの方が衝撃度満足度共に高かったですが、
主人公個人が(個人的思想をもってして)強大で絶対的な何かに対し立ち向かう。という構図が、これぞ怪獣映画と言わざるを得ない評価されるべき部分なのかもなぁと思いました。
俳優陣の演技も素晴らしかったように思えました。個人的には全員が100点の演技を出す中で、安藤サクラが120点の演技をしているなという印象が残りました。
