みやっち

ゴジラ-1.0のみやっちのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.8
すごく楽しめた。
ポリコレ漬けのアメリカ人が絶賛したのもわかる。
時代設定も絶妙で近代兵器の無い時代にどうやって
あの「ゴジラ」に立ち向かうのかという視点が良かった。

民間有志の説明会で戦争当時の政府のインチキや
無茶苦茶な精神主義を否定し戦後日本人の
「生きるための戦い」を再定義したことは素晴らしい。
「守るために闘うこと」を否定しないのはお花畑左翼
とは一線を画すのがいい。

邦画の映画人は反動から「闘い」そのものを忌避する
傾向が強すぎて夢想主義も甚だしく感じていたのだが
本作は「闘い」そのものの否定には走らないところが
良かった。むしろ平和や命の尊厳は戦うことでつかみ
取る価値のあるものだと感じさせる。

典子が無事だったこととか脱出装置とかは簡単に予測
がつく演出だったけどあれ以外にないわなぁ(笑)
もう一つ疑問なのがゴジラがバラバラになって海中に
沈んだ時、クルーたちがバカ騒ぎせず静かに敬礼する
場面。ハリウッド映画でモンスターを倒せば絶対大騒ぎ
の場面であの敬礼はアメリカ人の目には異様に映るかも
しれないね。
唯一残念だったのは高木蔵之介の大袈裟な演技(笑)
「空母いぶき」でもそうだったが彼が大声出すと
なぜかわざとらしく感じてそこだけ舞台劇に見えるのは
何故なのか?
あまりにも演技が浮くので笑ってしまう。
みやっち

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