IMAX版で鑑賞。
毎度のことながらコナン弱者の意見です。
微妙なネタバレを含みます。
純粋にエンタメ映画としてちゃんと面白い領域に入っている。
優秀な絵コンテと演出が、脚本へのツッコミを補ってあまりあるサスペンスを提供してくれている。
特に中盤の黒の組織によるとある女性への脅迫シーンの一幕。
通常のアクション映画では肉体的な拷問も視野に入るような場面であるが、流石にコナン映画で説得力ある拷問シーンはやれない。
そこで描かれる本作の脅迫シーンの一幕は、その流れの見せ方が実に上手かった。
女性を脅す為に近親者の命を人質に取り、それでも折れない女性に対して見せしめとしての暗殺実行。
その流れの中での物陰に隠れた標的を射線に入れるための一工夫。
ハリウッドのアクション映画でステイサム辺りがやっていても全く違和感のない流れ。素晴らしい。
タイムラインは前後するが、その前の灰原が拉致される一幕も工夫が凝らされていて盛り上がる場面となっている。
全体的に赤井秀一や安室透といったメンツがでしゃばらずに、しっかりと主人公のコナンが全編で活躍するので、非常に満足度が高い。
コナンがかっこいい。
灰原がヒロインで可愛い。
シンプルに面白い。間違いなく初期のこだま監督時代以降、近年No. 1の出来だが、監督・絵コンテ・演出の立川譲さんの力量に寄るところが非常に大きいだろう。
