ある出来事から恋することをやめてしまった千紗。しかし10歳年下の直達の行動に心を揺さぶられる。
タイトルが綺麗で気になって鑑賞。人が優しく、やたらと飯が美味しそうな、空気感が素敵な映画。
母の犯した過ちにトラウマを抱える千紗と、父に振り回される直達。そんな二人の大人に成りきれないピュアさが沁みた。
恋はしないと断言する千紗に対し、自分も関係していると負い目を感じ、直達がある宣言をするんです。
千紗は強い自責の念が芽生え、直達をたしなめようとするけど、頑として引かない直達。この青い優しさがむず痒くてたまらない。
そして直達が広瀬すずに涙ながらに訴える。その泥臭い純粋さ、熱さがなんとも眩しくて。
若いっていいな、もうオジサンにはそんな熱量ないよって、ちょっと悲しくなった。
千紗を演じる広瀬すずの表情がとにかく最高。常にツンツン気味からたまに見せる切ない表情が、ゾクッとするほど美しい。
結局タイトルの真意はよくわからなかったけれど。ひとつの物事に拘り続けるにしろ、吹っ切れるにしろ、時間は平等に流れていくもの。
だったら前を向いて歩いていく方が有意義だよねって。そんな風に解釈した映画でした。