ちぐはぐ

怪物のちぐはぐのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.8
大変考えさせられる良作で、日本で予算も少なくてこれだけの物を作れるんじゃん、それならもっともっと良い邦画をみたいよという気持ちにさせる映画でした。
クイア、シングルマザー、子供の心理、学校の機能不全、児童虐待、マスコミなど深く重いテーマが本当に盛りだくさんな事に初めは引っかかったのですが、それこそが視聴者のミスリードを誘う撒き餌のような存在であると気が付き、あまりに高度な脚本に震えました。
また、是枝監督の役者の演技を引きだす技、特に子役の演技については、はちゃめちゃに良い。
この映画マスターが読者に投げかけている、「怪物」ってなんなのかというコアの部分については、色々な意見があって良いように作られています。
私は、作中に出てきた怪物だーれだ?のカードゲームをストレートに解釈して、子供たちの自分ではわからない自分の自意識こそが怪物であると考えました。
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