はたにょ

マイ・エレメントのはたにょのネタバレレビュー・内容・結末

マイ・エレメント(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ラブストーリーであり、異文化の他者との共存を描いた凄くいい作品だった。
『リメンバーミー』が家族をテーマにした作品とするなら、これは結婚がテーマ。

今までの王子様像・プリンセス像と全く異なり、「ダサいけど心優しい気弱で真っ直ぐな男子」と「強がりで気遣いしすぎる女子」になっている所が現代らしい。共感しまくりで涙が止まらなかった。

「バグは根本原因を正さない限り、処置だけだと大型障害に繋がる」という教訓を与える作品でもあった。
結局、洪水の根本原因を直せたのか?
ストーリー展開に必要な仕掛けとはいえ、主人公たちの楽観さには常にヒヤヒヤした。
弊社でこれをやらかすと、1ヶ月はなぜなぜをやらされそう…。

私が観た時期が良くないだけだが、津波や災害を想起させるシーンがあるので、注意が必要とも思う。


———後日追加

色々と考察動画を観てみて納得したのが、この世界と洪水の根本原因について。

水や土・風には住みやすいが、火には住みづらいし他のエレメントと火は共存しづらい。
その中で火は迫害されたこともあるだろうが、火自らも無理くり同胞で囲って他のエレメントに害を及ぼすような生き方をしてきたのではないか、と。

ファイアタウンに水が入らないことや駅の閉鎖もその影響の可能性があり、ほぼ不死身なはずの水(ウェイド父)が消滅してしまったこともファイアによる完全蒸発が関係している可能性がある。

そういうわけで、
洪水の原因が上流階級(水)の豪華船舶による波であること、洪水防止対策が暫定的なものであることは、他のエレメントの一部の層には分かっていたことであったが、その事実が見過ごされてきたのでは…?
という仮説。

…深い!闇が深すぎる!
しかし、監督がアジア系移民2世ということを鑑みると、ここまで練られて作られていたとしか思えなくなった。
本筋のラブストーリーに関係ない所はサラッと臭わせるだけなのもすごい。
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