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廻魂~愛という名の呪縛~のfishmuttonのレビュー・感想・評価

廻魂~愛という名の呪縛~(2022年製作の映画)
3.2
辛い話だった。ああはならんやろと思いつつも、愛する人の死を受け入れられず縋りたい気持ちは万国共通なんだろうなと思った。

ホラーというよりもドラマ/心理サスペンス。

息子が死んだことを受け入れられない母親は、呪い師のような女のところで等身大の人形をもらう。母親は人形を生きた息子そのもののように扱い・・・という話。
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ネットの情報を鵜呑みにして自然療法に傾倒、結果息子が死ぬのが苦しい。Ⅰ型糖尿病の子供を祈祷で治そうとして死んだってニュースが昔あったのを思い出した。

人形を息子として扱う妻、その気味悪さに困惑しつつも妻を見守る夫。夫のストレスのボルテージが上がっていくのが観ていて辛い。鍋店で動画撮影する輩に反吐が出る。奇異に映るかもしれんが、事情があるだろうに、勝手に動画撮って拡散ってのがとても嫌だと思った。

ハイキングのシーン、父は2人を背負って登ったんだろうか。

愛する者に自分の気持ちを伝えるも時すでに遅しってのも哀しいな。

人形がいなくなれば妻は正気に戻るかもって思ったんだろうが、人形をバラバラにされるシーンはあまり観たいものではないなと思った。

彼は正気に戻り日常生活を送っていくのか、夢に浸って生きていくのか。妻を突き飛ばして正気に戻るも、紛い物でも幸せな夢の中で生きていくのかなと私は思った。

父:店をやっている。技師。息子を病院に連れていくよう妻に再三話したが、聞き入れてもらえなかった。
母:専業主婦。ネットの情報に傾倒。息子の死後、等身大の人形に息子の姿を見ている。
息子:持病があるらしいが母の方針で病院にかかっておらず、民間療法を続けている。家で倒れ、その後死亡。
呪い師:不妊治療に悩む夫婦の相談などに乗っているらしい女。夫妻に人形を渡した。
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