明石です

スクリーム2の明石ですのレビュー・感想・評価

スクリーム2(1997年製作の映画)
1.3
ハリウッドホラーはなぜ怖くない?
に対する答えがこれ。

冒頭からメタ要素の激押し。映画館で『スクリーム1』が上映されてる中、殺人鬼が観客を殺すというオープニングに始まり、「続編が映画を駄目にしてるんだ!」「現実の映画は一緒にするべきじゃない」などと映画談義に花を咲かせる主人公たちなどなど。とにかく盛り盛りのメタ発言で目新しさを演出しようという態度が押し付けがましくて好きになれない、、という私見はともかく、とりあえず人を選ぶ作品だと思う。

おそらく、ステレオタイプ化したホラー映画の設定(たとえば性的に奔放なカップルは最初に殺されるとか、逆に貞操意識の強い処女は最後まで生き残るとか)をあらゆる方位からメタったのがこのシリーズの面白さなのだとは思うけど、それは逆に言えば、そういうメタ要素を詰めた映画が面白いとされるくらいにはホラー映画がマンネリ化してるってことですよね。

そんなこんなで、この映画にはハリウッドホラーがなぜ怖くない?への答えが詰まってる(ステレオタイプ化したホラーも、それをメタったホラーもいずれも怖くないなら、それはつまりハリウッドのホラーに怖さを見出すのは難しいということですよね)まあ作中で描かれてるように、アメリカ人にとってのホラー映画はカップルで楽しむためのデートコースの一環なのだとしたら、怖さを求める方がお門違いなのかもだけど。

と、偉そうなこと書きましたが、とりあえず私個人としては、この映画は嫌い。でもこの映画でメタられてるハリウッドホラー自体は嫌いになれない(怖くないことと面白くないことは必ずしもイコールじゃないので)。なのでハリウッドホラーは面白がるもの、アジアンホラーは怖がるものという選り分けを心得た上でこれからもホラーファンを続けていきたい所存ヌです。
明石です

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