風立ちぬを思わせるシビアな立ち上がりから、湯婆婆みたいな給仕たちの登場でわからされる一大ファンタジー。
いやーこれは難しかった。なかなかに不親切な映画だなって感じ。大枠のストーリーこそわかるものの、「なぜそうなるのか?」という説明が極端に省かれているから難しい。
なんらかのメタファーを多用しながら次から次へと事が展開していくので、
「今のシーンにはどういう意味があるのか?」というのに私の少ない脳みそのリソースが割かれてしまい…。
なんだか純粋に楽しむことが出来ないまま終わってしまった。
とはいえ、絵柄だったり抑揚にかける台詞の読み方だったりは、まさにジブリという感じで楽しめた。
特に印象に残っているのが大きな魚を捌くシーン。包丁を入れる時のプヨンプヨンとした感触や内臓がぶよぶよ溢れ出てくる描写は最高にジブリだった。
やたらと大量の動物たちが出てきて囲まれるシーンも印象的だが、それが何を意味しているのかは…分からん!
スッキリしたい人には辛いけど、考察好きな人には御褒美な映画でしょうね。
追記。
「人が産まれること、生きることを全肯定した映画」という意見を見てハッとした。
それだ!メタファーとか深く考えずに、素直に受け取ればいいんだなと。素敵な感想ですね。