自分と同時に出てきた高校生くらいの子らが、『すげーわかんなかった!でも、わかったふりしよ!』と言っていた。
彼らの直観的な感想であろうが、本当その言葉がぴったりの映画だった。
繰り広げられてるのは、異世界なのか、過去なのか、それとも死んだ世界なのか時空を超えた世界なのか。いくらでも考えられるような世界。
鳥は何のメタファーなのか。
自由に羽ばたけるからか。それとも、それすら見せかけの空論なのか。
そしてこの作品のタイトル『君たちはどう生きるか』。
これは、現実からかけ離れた世界を見た後、どうやって現実と向き合うのか。真人はどう生きていくのか。
人間の本質を問うような描写。
いや、いくら考えても一本筋で行きそうもない作品だった。
本当個人的な感想としては、『インターステラー』をちょっとひねった作品のような気がしてしまった。
ジブリらしいファンタジーと、描写はありつつも、本当に意図するところはあまりにも多様で、これは見た人それぞれに委ねられる。
ある意味、こういった作品を出せる強み。
最後の米津玄師の曲があまりにも良すぎた。
この『地球儀』という曲で色んな感情が浄化されていくような気がした。
でも、かなり奇をてらったような気がする。
あと、菅田将暉があのアオサギとは全く気付かなかった。
木村拓哉さんはすぐわかったのに。