Kapporiya49

君たちはどう生きるかのKapporiya49のレビュー・感想・評価

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
2.7
なんと言っても、本作の魅力は予告編も無しあらすじも無し、なのに結構映画館は満席、観終えた人々は口々に「あれ何だったのー?」と不思議がっている.....という本作を取り巻く全体的な現象だと思う。
この現象に乗っかる価値は有ります。なので、他人の感想なんて読まずに観にいくことがオススメ。そうで無いと、この現象に乗っかったことにはならないので。




以下、普通に言えばネタバレにはならないハズの感想。

私は昔ながらのジブリファンではない。十年以上前にジブリ作品を時系列で観たという記憶があるだけで各作品の詳細な記憶はない。なので、何を事前に予想するでも無かったのですが、とはいえ齢80超えのじーさまが作ったとは思えない作品ではあった。
アニメの絵的な勢いはすさまじい。

映像的には、ちょっとしたグロさも含めてハヤオ印がたっぷり。
初っ端から火事とその中を主人公が走り回る映像で圧倒され、アオサギの飛ぶ姿にウットリし、画面いっぱいになるほどの生き物の群れを描くの好きですね~と思ったりした。
そのアニメ表現に圧倒されるだけでも観た価値はあった。

『不思議の国のアリス』みたいだなーと思いながらも、どんどん主人公と共に場面が展開していく。
どのシークエンスにもなんで?どゆこと?が満載なのに説明は少なく、理解を保留しながら見進めていき、保留した情報が私の脳のメモリに溜まっていきついにはオーバーロード。中盤、ちょいと睡魔が。。。

故に難しいという感想の人が多いのもよく分かる。
難しいというよりも、私にとっては説明不足が過ぎた。

近年、『エブエブ』にしても『アクロス ザ スパイダーバース』にしても、国内外を問わず複雑なストーリーをスマートに脚本にして描き切り、少なくとも2回観れば理解出来て誰もおいてけぼりにしない映画が多く、アート作品でない限り本作のような「お察しください」という作品は少ない。

しかし私は、本作に登場するキャラクターたちの行動原理を察すること、本作の異世界の設定を察することができず、ずーっとなんで?どゆこと?を解消することができなかった。
2回目観ようかなとは思ってみたものの、2回観ても3回観てもこの印象は変わらないかなと思う。
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