このレビューはネタバレを含みます
宮崎駿伝（複雑考察編
君たちはどう生きるか の前に
俺はこう生きたぞ という心意気が伝わった。
SNSネタバレよろしくな世界で前情報なく映画を観れた楽しみは評価したい。
宮崎駿の自身の過去のオマージュを感じた。
ラピュタ、ナウシカ、風立ちぬ、千と千尋、トトロ、もののけ姫、ハウル
総決算。
風たちぬは作家性が際立っており、感情が揺さぶられるものであったが、今回はそこから一線を引いて俯瞰した宮崎駿という印象。
控えめな音楽や大衆に届くような主題歌は主題に沿っているのかなと。
作画に関しては目を見張るものがあり、さすがのクオリティで映画館で観てよかった。
昨今のより分かりやすい勧善懲悪、視聴快楽の強い作品ではなく、分からないことだらけの考察がいのある内容も魅力。
様々な含みがあると過去作品からも予想が出来、一回観ただけで到底知り得たとは思えない。
平坦なストーリーには若干中弛みも否めない。
私はラピュタに中弛みを感じるので、そこは個人的趣向に基づくものである。
階段を沢山上ったら息切れてもいいかなとは思った。
炎に燃えさかるさまを素敵じゃないと言えることは死に様含めて人生の肯定を感じさせて素敵なんだけど、同時に気狂いであるなと思った。嫌だよ。
最終作品でこれは有終の美だよな。
君たちはどう生きるか⇔俺はどう死ぬか
もう一個未完で終わらせてくぅ〜ってなるクリエイターの真髄が見てみたい気がしなくもない。
同時上映でヒッチコックの鳥を熱望する。
