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君たちはどう生きるかのnaoyukitakamuraのレビュー・感想・評価

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
3.8
2023/08/08 映画館にて鑑賞。

まず一言、めちゃくちゃ深い内容でかなり考えさせられる作品でした。

人の生き死にについて考えされられるし、今まで歩いてきた人生や道程を振り返らされる内容。

個人的にジブリ作品で比喩表現というかモノを介して何かを伝えてくるアニメーション映画だと理解してるけどほとんどの内容が深い。
直接的に人間を使って表現するのではなく異なる何かで表現してくるのがすごい。

今回もペリカンやらインコやらで人の欲について表現していたと思うし、それ以外では生死について間接的に表現していてすごかった。

終盤にある、悪意のある石と悪意のない石の話。
個人的な解釈として「生きる」ということは自然と他人と比較したり意見を聞いたり時には反発して個を保つ努力をしたりと色々ある。その最中で善悪が生まれ自分という人間を形成する。
ただ、その善悪って誰の物差しで決めたの?と思うしそこに他意を受け入れられる度量は必要かなと。
社会ってそんな甘いもんじゃない。騙してくる人もいれば脅してくる人もいる。でも反対に優しくていつも味方になってくれる人もいる。多種多様な世界観が社会であり、その中で、

「君たちはどう生きるのか」

を問いかけてくる作品だなと思いました。

また、これまた個人的な解釈ですが政治的要素もあるのかなと?
宮崎駿監督は政治について言及したことも過去ありますが、「ちゃんと考えて行動しなさいよ?」「貴方たちの未来は貴方たちが決めるんだ」と語りかけてくれてる感じがました。

昨今、社会が不安定でそれを煽る輩もいますがそんなときだからこそこの作品を世に出したかったのかも?なんて勘繰っちゃいますね。

面白かったです!
また観たい映画ですね!
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