このレビューはネタバレを含みます
継母を助けに異世界冒険するお話(ジブリババアオールスターズ)
出だしで時代背景や主人公こと眞人の状況をすぐに把握できるものの、次に進むまでが長く感じた。ただ、そのおかげでアオサギによる緊張感があったり、後半の継母こと夏子と眞人の関係に心揺さぶられる部分があったのではないかとも思う。
あとはババアたちの顔の主張がなかなか強く印象深い。夏子を白雪姫に例えて、わざわざ7人のババアを配置したのかとも思える。とにかく多い。
終わってから他レビューを見て同じような感想を抱いたが、ジブリ作品てんこ盛りを感じると同時に、鳥やら何やらがわらわらと出てくるなどかわいい集合体の感じも良い。キャラクターによっては殺生がダメだったり、食物連鎖でどうしようもなかったりと宗教、道徳感も織り込んでくるなど伝えたいことがたくさんあったのだなぁとも感じた。
1回じゃわからないというのも納得で、異世界で当時神隠しに遭っていた実母に遭遇、大叔父は積み木で異世界を守ってる、インコ大量で人間食うなど異世界物に慣れた私は特に違和感を感じないが、意味を聞かれればもちろん不明だ。しかし、そもそも我々がキッズの時に金ローで何度もジブリを咀嚼したが故に理解できた部分はあったと思う。今回この作品はもののけ姫ほど恐怖感もなく、ほたるの墓のような居心地の悪さもない、子どもも大人も見ていて可愛いと思えたり、冒険活劇としても楽しめるものだと思う(考察を抜きにして)。そこで過去のジブリ作品とともに10年後くらいに子どもたちが金ローで咀嚼したこの作品の考察を示してくれるのでは、と思っております。
