AkihiroTakeishi

君たちはどう生きるかのAkihiroTakeishiのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

老作家が現代の子供達に向ける時、
現代の子供達が向き合っている社会問題や
現代の子供達について知った気になり、
諭すフリをして説教をする作家が大嫌いだった。

きっとそんなことが起きてるだろうと思っていて、本当にごめんなさい。

まさか、
もしも少年時代の自分が現代人のような悩みとぶつかったらという目線で懐古的なアイデアに挑んでいるなんて思わなかった。
美化しない(勇気と元気と内気インテリを兼ね備えた主人公ではなく)褒められない人間を主人公に据えてくれてありがとう。

少年は想像を超えた未知に対しては
好奇心をむき出しに歩み出す(森を進んだり、塔を登ったり、弓を作ったり…)
一方で、想像できてしまう未知に対しては
恐怖とグロテスクさを感じている
(ハラワタ、夏子としょういちのキス、お腹の子…)
+この自身以外の生身に対しての言語間、現代人的と言われているが生まれた時から文明の中で育った眞人には当然である。

逆に眞人を助けるキリコやヒミが文明の象徴の火を使う。
ただ、火は命を奪う(戦争、ペリカン、ワラワラ…)
そして、悪意は石に宿って火花を飛ばす…
悪意の石を積むことを墓石の呼ぶ。
悪意が生物を傷つける。

最後に悪意のない石を受け取らないのも
自らのために小さな嘘をついたことすら
大きな悪意の種となることを認める。

そして悪意に満ちた世界が最後の暴力で崩壊し、知恵(文明)を奪われた鳥たちが、まだ大丈夫な世界へ解き放たれる。


といいつつ
疎開した先の田舎の結果っ早い子供と喧嘩して、学校サボるために嘘ついて寝床で寝てたら鳥が窓を突いて…からこんな壮大な妄想してるんだとしたら、ヒロイックな導き手が父の再婚相手の母の妹だったり、命の恩人で火の使い手のやたらハグする女の子が母ちゃんで「お前はいい子だ、お前を産めるなんて最高だ!」と言わせたり、ど変態じゃねぇか!

と思いつつすごく楽しんでしまった。


まとめると
「ふーん。エッチじゃん」でした。
AkihiroTakeishi

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