うみぼうず

ゴジラxコング 新たなる帝国のうみぼうずのレビュー・感想・評価

3.5
怪獣プロレスここにあり。細けえことはいいんだ、楽しければいいんだ、という作品でした。コロッセオで寝ているゴジラはグッズ化希望のかわいさ。

ある方はラジオで言っていた「内容はほぼ『クローズ』です」と言っていた通り、ヤンキー高校の勢力争いにライバル高校生が加勢し...というような様相を呈していました。コング(達)がより人間くさくなっていて、それもヤンキー漫画の展開を思い起こさせるのに一役買っている。(それが良いか悪いかは分かりませんが...笑)

もう細かい展開や設定は昭和ゴジラシリーズ並に横に置いておいて、とにかくダイジェストか!?と思わせるくらいトントンと進ませることに振り切ったのは見事。ツッコむ間もなく次の展開に行くので考えさせない悩ませない。

そしてゴジラ映画史上最強の運動神経を誇るゴジラ選手、飛び込みもやり水泳もやりプロレスも見事にこなしています。(褒めています)

しかし改めて、アメリカは「戦って相手に勝つ」という事が好きな人が多いんだなと思う。日米の最近のゴジラ映画は真逆で、『シン・ゴジラ』『ゴジラ-1.0』はいずれもゴジラ対人間(日本人)。ゴジラという自然や戦争・核の象徴を、人間自身の手で対応しケリを付けるという展開(しかもどちらもラストは不穏)。
対するGODZILLA(特にゴジコン)は、分かりやすい悪がいて、強敵を倒す為に敵同士がタッグを組んで倒しハッピーエンド。ゴジラを何の象徴とするのか、単にコンテンツとして消費するのか、などなど示唆に富む作品でした。

映画館でないと魅力半減と思うので、観て良かったです。
余談ですがTOHO日比谷で観たんだけど、上映は別館なのに気づかず本館でチケット握りしめて待っていた僕に、見知らぬ高校生が「その映画は別館ですよ、地下から行けます」と声を掛けてくれました。おそらくチケットを見て声を掛けてくれたんだと思うけど、この厚意に感謝!!
さらに余談、観客の7割くらいは外国の方でした。ゴジラ人気なのかな?観光なのかな?
うみぼうず

うみぼうず