回想シーンでご飯3杯いける

トゥルー・スピリットの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

トゥルー・スピリット(2023年製作の映画)
2.8
プロジェクターを購入したので、120インチの大画面を実感できそうな映画という事で、本作をチョイス。ヨットによる世界一周単独航海に史上最年少で挑んだ、オーストラリアの少女を映画いた実話ベースの作品である。

主人公は失読症で、その事が原因で海上気象等に関する重要な情報を見落としてしまう危険性が伴う。そこを心配しつつも、あくまで本人の意思を尊重する両親のスタンスに感心する。

作品の大半は穏やかな海の上でのシーン。ヨットは少女の趣味に合わせてピンクで彩られていて、プロジェクターが映し出す映像の美しさを楽しむには最高の映画だった。

しかし、あくまで可愛さ重視の主人公の演技や、クライマックスでの有名曲の挿入、エンディングでの本人映像の挿入等、実話映画の恒例パターンを教科書通りに取り入れる構成は、緊張感が無さ過ぎる。実話ベースなので悪く言えないムードがあるのだろうけど、映画としてもう少し工夫しないと、実話映画というジャンル自体が安売り状態になってしまうと思うのだ。