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インフィニティ・プールのピポサルのレビュー・感想・評価

インフィニティ・プール(2023年製作の映画)
4.2
精巧に作り上げられた自身のクローンが痛みつけられるのを笑いながら見届けたり、そのクローンを自分の手で顔面がぐちゃぐちゃになるまで殴り続けるなどの残酷さがあるけど、一番恐ろしかったのはガビたちのどこまでもジェームズを追いかける執着だった。観客に不快を与えるバリエーションが豊富すぎて笑う。ただ単にグロテスクな描写があるだけではなく、次第に自分自身を見失っていき追い込まれて逃げ場がなくなることで現実世界に戻れなくなる、ジェームズの蝕まれていく精神にフォーカスされていてかなりの恐怖感があった。
前作ポゼッサーはノワールっぽくて少し眠くなるところがあったけど、本作は物語があって見やすい。そして監督っぽいトリップするような映像表現もあってとても良かった。主演のストルスガルド兄は体張りすぎていて名演of名演。
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