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岸辺露伴 ルーヴルへ行くのMM65のネタバレレビュー・内容・結末

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

私はとてもジョジョファンなので初めて露伴が実写化すると聞いた時「高橋一生だァ!?どうせ失敗だろうがよォォ!!」と息巻いて一番最初のドラマを見たんですけどまぁそこから公開初日にちゃんと黒い服着て観に行くくらいにはしっかりファンになってしもていやまぁそれは靖子先生の脚本が素晴らしいってのもあってそれはルーヴルでも素晴らしく発揮されていて後半の仁左衛門パートで「うぁーーーやり方が上手いーーーーそうきたかァァァ」と心の中で叫んでしまったんですけれども靖子先生の偉大さはいったん置いといて高橋一生すごいな???(ここまで一息)(オタクだから許してほしい)

ルーヴルパートはぶっちゃけ「うんまぁ、こんなもんかな...」となってややスンとしてたんですけど、そこからの仁左衛門パートがすごい良かった。高橋一生に仁左衛門をやらせるの演出が上手すぎる、これによって仁左衛門と、ななせと、血の因縁みたいなものがグッとリアルになって、うわーこれは実写でしか出来ないことだ、、すごい、、、しかも原作ではそこまでフィーチャーされなかった画家・仁左衛門と漫画家・露伴の絶妙なオーバーラップが、同じ役者を使ったことによってものすごく効果的に強い繋がりをもって表現されていて、うおおおとなってしまった。高橋一生の演技の上手さへの信頼がないと出来ないことだし、演技の上手さに裏打ちされた説得力もあった。すぎょい。

あと、原作ではルーヴルへのリスペクトとしていろんな絵画、彫刻作品の引用がキャラのポージングで生かされていたけど、そのへんどうするんやろ実写、と思ったら、モナリザを引用してくるのも上品だった。原作にちゃんとある露伴先生ってモナリザに似てるよね、とも繋がるニクい演出でもある。で、実は血縁だったななせをはっきりモナリザ的に描く。上手すぎるだろ。

ドラマで欠かせないのは間違いなく泉京香ちゃんで、彼女が絶妙なバランサーになってると思うんだけど、オリジナル演出として彼女のお父さんのエピソードを挟むのもいやらしくなくて良かった。だからフランス語勉強してたのかな、とか、さりげない。そして何よりお洋服がほんっっっっとに可愛い。何あのボルドーのワンピース可愛すぎ。薄ピンクのシャギーのコートも可愛すぎる。なんなの。


唯一難点は窃盗団のエピソードで、んーーこれは無くても良かったのでは?感は正直拭えない。ちょっと要素が多くなってしまって混乱してしまう。原作読んでない人はちょっと分からなくなってしまったのではないか。

これだけ難しい漫画の実写化としては本当に大健闘どころか大正解を叩き出すのすごい。これで終わらずドラマもまだ続いてほしいなーーー
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