幼い頃に父親を亡くしたジューンは18歳になり、口煩い母親に辟易していた。
そんな中、母グレイスが恋人のケヴィンとコロンビアに旅行に出かけたことで、ジューンはここぞとばかりに羽を伸ばす。
ところがグレイスが帰国する日になっても姿を見せず、連絡を入れても反応がない。
警察に届け出てみたものの、ジューンは検索サイト、SNS、代行サービスなどを駆使し、自らの力で母の捜索を試みるが・・・。
2018年に劇場鑑賞したアニーシュ・チャガンティ監督の「サーチ」。デジタル画面上でのみ話が進んでいくというその企画構成の上手さが光った作品ですが、本作は続編というよりも、その企画構成を引き継いだシリーズ第2弾と言った方がいいでしょうね。
しかし、デジタル画面上だけで話が進むというのも、それは1発目だからこそ企画の斬新さが光ったわけで、本作はただの二番煎じになるまいか？と思ったりしていました。
そんな心配をよそに、本作は色々な面できっちりアップデートされているし、プロットも工夫が見られ、伏線の貼り方も上手いし、しっかりと楽しめました。
捜索のために様々なアプリを即座に使ったり、前作ではなかったサービスを利用したりと、主人公がデジタルネイティブである特性を活かしたところは、間違いなくアップデートされた点で、それに合わせて情報がスピーディーに展開されていくのは面白い。
ジューン、優秀すぎるでしょ（笑）
母親の名前云々の件で、事情が読めてしまう面はあったものの、それで興醒めしてしまうということはなく、全体的にとてもバランスが良い作品だったと言う印象。
コロンビアの代行サービスのオジサンが、ジョアキム・デ・アルメイダでニンマリ。良いアクセントになっていました。
前作から5年。
デジタル上の進化を感じられるのも本作の面白いところかもしれませんね。
