にょこ

終わらない週末のにょこのネタバレレビュー・内容・結末

終わらない週末(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

結果、人災、ってことで良いのか。
ただこの地球上で1番好き勝手やってる人間が、自分たちの利便さに足元を掬われ自分の首を絞める形になるわけだ。
オイルタンカーや飛行機墜落はまぁ良いとして。

動物のあり得ない行動や、突然の夜の来訪者、異星人やらウイルスか?と匂わせ続けるので、いつまでも戦うべき相手、攻撃してくる相手がわからず、ずっとモヤモヤゾクゾク…

白人と黒人、両家族の分断はまさに何年か前のアメリカ社会そのものだし、皮肉の多い映画ですね。
考察が多い映画、好きですw

実際に自分のキャパを超えた出来事が立て続けに起こると、人が勝手にクーデターを起こし潰し合うというのは想像に容易いし、冒頭からジュリアロバーツ扮するアマンダが『私は人が嫌い』というのも理解できる。

向き合うべき事象から少しずつ目を逸らして、さも向き合っているように生きている。
と言った、わりと説教くさく、けれど大事なメッセージも含まれていますが。
それ以上に、『そんな自分が1番嫌い』という、まるで思春期のような、大人が素直に口には出せない感情をこぼしてくれたジュリアロバーツの演技がすごく良かった。
いつもの弾ける笑顔のジュリアロバーツを封印してますね。
いる、こういう人。もしかしたらいつかの自分かも。と思わせるようなリアルさがあります。
クレイ役も、本当に役に立たないけど、話し合おうと最後まで踏ん張るお父さん、良かった。
ケビンベーコンとイーサンホークが観られて嬉しい。

そしてそこに出てくる『フレンズ』。
この映画の雰囲気にびっくりするほどマッチしてない。
私も大好きなドラマです。これを見ている時って身近な幸せをずっと感じていられますしね。
娘が最終話を選んで終わる。

フレンズのオープニングが映画で聴けたことも、こんなにモヤモヤを残したまま聴いたのも初めてなので、なんとも言えない感情になりました。
にょこ

にょこ