パスト ライブス／再会のじょせふのレビュー・感想・評価

なんの因果が彼らの運命はまた重なり合う、この残酷なマルチバースを描いた本作は何よりも無垢で、そして美しい。全編のスクリプトを読み漁りたい、Before Sunriseみのある傑作だった。
彼は韓国人すぎると否定してみたり、彼女は既婚者だと諦めてみたり、自分はふたりの物語の邪魔者だと皮肉ってみたり、、それでも尚惹かれ合い、あるはずのあったはずのpast/future livesに想いを馳せる。
NYでは泣かなかった彼女はアーサーの前ではじめて涙をこぼす、24年間蓄積された記憶の断片とともに。