じょせふ

哀れなるものたちのじょせふのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.2
あくまでも女性が主役、ただそこに女性性はない。性別がどちらかもわからない個体が女性社会に埋め込まれ、そしてその曇りなき眼が人間社会を観察する。ゼロから見た女性社会は明らかに不平等でその不平等さに迎合しなければならないような展開も妙にリアルで嫌だった。
ストーリーが進むごとにマズローの欲求5段階を順に進み、そして人間の信頼みたいなものが少しずつ見えてくる。白黒で全然わからない世界から少しずつ色がつき、冒険に溢れた世界の先に広がる現実。世界を知ることの辛さ、そして成長することの尊さを本作は改めて教えてくれる。
この年のオスカーの主演女優賞の選定は日を見るより明らかだろう。
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