簡単にものに溢れることができ、幸せもサービスとしてある程度享受できる時代、資本主義的な社会で誰もが羨まないような生活の中に「完璧な生活」が存在する。
彼の目覚め、人間関係、ルーティン化かれた生活の中に本物の幸せが内在する、皆気づいているが目を背けたいその本物の幸せはどんなに忙しない大都市にもあり、そして成長社会の皆が無視する心の中で異彩を放つ。
ヴィム・ベンダースが東京という都市を読み解き、そして都市の中の木漏れ日を解読する。小津安二郎やアキ・カウリスマキが本気で嫉妬しそうな社会派であり、ヒューマンスケールの幸せという現実が東京に生きる我々を痛烈に刺すのである。
