このレビューはネタバレを含みます
auスマパスの試写会で鑑賞
小学生の頃に好きな人を大人になっても好きな人がどれだけいるかと言えば、そう多くは無いだろう
大人になれば子供の時には曖昧だった好みの基準も、価値観として形成されるようになり、好きのハードルも自然と高くなる
それなのにこの作品のノラとヘソンは12歳24歳36歳のどのタイミングでもお互いのことを好きだなんて……そんなの運命やんと思うが、この作品は違う運命があることを教えてくれる
それは好きだけどあえて一緒にいない
この選択は、一見すると矛盾した行動に見えるけど、お互いが今の人生を尊重し合うことこそがイニョン(運命)なら、2人の最終的な決断にも合点がいく
ただ、この作品は『バタフライエフェクト』や『スパイダーマンNWH』なんかのように記憶から消えるわけではないので、『ちょっと思い出しただけ』的に2人の頭の片隅に記憶として残るのがまた良い(おそらく会ったり連絡したりすることはないのかなぁと勝手に思っている)
それにしてもアーサーがナイスガイ過ぎて、途中で2人の為に別れるとか言わないか冷や冷やした(生き生きと話す2人を見る時の切ない表情がなんともたまらなかった)
後、ヘソンとアーサーがお互いの母語で話すシーンは、なんかお互いのことをリスペクトしている感じがしていてやり取りとしても良かったなぁ
作家の設定も要所で活きてて効果的だった
アーサーが2人の恋路を邪魔する悪役と自分のことを想像したり、最後にヘソンがノラに来世のことを聞いたりするシーンは特に印象的だった
しばらくは余韻に浸っていたいと思える素敵な作品