ゴン吉

ブーガルーとグラハムのゴン吉のレビュー・感想・評価

ブーガルーとグラハム(2014年製作の映画)
4.0
ニワトリの雛を愛情いっぱいに育てる兄弟を描いたヒューマンドラマ。 
マイケル・レノックスが監督と脚本を担当したイギリスのショートムービー。 

1978年のベルファストが舞台。
農場で働く父親が、幼い兄弟にお土産として2羽のニワトリの雛を持ち帰る。兄弟は、それぞれ1羽づつ一生懸命可愛がって育てる。やがて雛鳥は成長し、母親が妊娠したことをきっかけに、両親からニワトリを処分する話がでる。兄弟はその晩こっそりニワトリと一緒に家を抜け出す。父親が二人の後を追うが、その時、息子たちが逃げた暗闇の先で銃声が…  

「父は自分を気分屋の労働者と呼んでいたが、母はサボり屋と呼んでいた でも両親は仲良くやっていた」
そんな4人家族の物語。
タイトルのブーガルーとグラハムは、兄弟がヒヨコにつけた名前。
北アイルランド問題で武力紛争中の北アイルランドの首都ベルファストを舞台に、兄弟愛、ペット愛、父子愛、夫婦愛、沢山の愛が溢れる素敵な作品で、命の大切さも描いている。
幼い兄弟が雛鳥を育てる姿が微笑ましく、子供ならではの下ネタも滑稽で笑いを誘う。
やがて雛鳥が成長し、ディナーの食卓にチキン料理がでるとドキッとする兄弟。
雛鳥が成長した際に直面する処分という厳しい現実。
父親は息子にどう対応するのか?
愛情に溢れた素敵な家族にホッコリさせられ、最後にニッコリです。
「ナイーブな男と結婚しちゃったのね」
「だから好きなんだろう?」
「これってパパがアソコ出すタイミング?」  

2025.2 BS12で鑑賞(深夜しょ~と劇場・字幕)  
第68回 英国アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞(2014年)
サヴァンナ映画祭 で最優秀ワールド短編映画を獲得(2014年)
ゴン吉

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