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通信簿の少女を探して~小さな引き揚げ者 戦後77年あなたは今~

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通信簿の少女を探して~小さな引き揚げ者 戦後77年あなたは今~の作品紹介

通信簿の少女を探して~小さな引き揚げ者 戦後77年あなたは今~のあらすじ

ディレクターが偶然⼿にした画家ゴーギャンの古書に、1枚の⾊褪せた通信簿が挟まっていた。昭和23年、⼤分県別府市の⼩学6年⽣の少⼥のものだった。「あの戦争を⽣き延びた少⼥に、通信簿を届けたいー」。それは歴史に埋もれた⽇本の戦後史を紐解く旅の始まりだった。“通信簿の少⼥”を探す中で「⽇本が歩んだ戦後77年」の断⽚を体験する。令和4年度⽂化庁芸術祭テレビ・ドキュメンタリー部⾨優秀賞受賞作品。

通信簿の少女を探して~小さな引き揚げ者 戦後77年あなたは今~の監督

匂坂緑⾥

原題
製作年
2023年
製作国
日本
ジャンル
ドキュメンタリー

『通信簿の少女を探して~小さな引き揚げ者 戦後77年あなたは今~』に投稿された感想・評価

masaya
4.2
古書に挟まっていた、終戦直後の別府の小学生の通信簿。抜群の成績と「只、級友全員からの人望が足りない」と担任から指摘される見知らぬその少女の消息を追ううちに、日本、そして別府が辿った壮絶な戦中戦後史が露わになる。消えゆく記憶をギリギリで捉えた貴重な記録。

少女は優秀な成績を残しながら、同級生や地元の記憶には残らず、捜索は難航する。少女は誰だったのか?何処から来て、何処へ行ったのか?そこで浮かび上がる「戦後引揚者」の存在。

思わぬきっかけで現在地が見つかり、彼女が引揚者であったことが判明する。家族から伝えられる、彼女の壮絶な引揚の体験。10歳の子供がおよそ経験すべきでは無いほどの現実と、その数年後の通信簿の記載から受ける印象がリンクする。

別府は進駐軍のキャンプがあり、温泉があり、空襲を受けなかったことで彼らの有力な移住先になっていた。
敗戦で大陸に居られなくなった600万人の日本人は、着の身着のままで帰国するが、貧しさと言葉や風習の違いから差別偏見を受け祖国で孤立していく。彼女も同級生と馴染むことが出来ず、あるいは陰口を叩かれながら辛い少女時代を過ごしたのかも知れない。

引揚経験者からの証言がその印象を支える。山田洋次監督、加藤登紀子さん、別府出身のジャズピアニスト秋吉敏子さん。大陸からの引揚者はいずれも高齢化し、当時子供だった世代からの証言しか得られなくなっている。だが、ちょうど少女と同世代。彼女の経験を生々しく傍証する。

その印象ががらりと変わるのは、彼女に会ってからだ。
"通信簿の少女"は取材時87歳。コロナ禍の只中でもありなかなか面会叶わない。やっと出会えた彼女は、悲劇のヒロインの印象からは離れ、老いてなお才気を感じさせ、自信とプライドに満ちた女性だった。3つ子の魂百まで。通信簿の評価のまま人生の波濤を乗り切った感があった。屈しなかったんだ。

このドキュメンタリー、会う所まで行っていなければ、ただ戦争が為した個人の悲劇を映し出して終わったかも知れない。彼女が存命であり、言葉を聴けたことで、その人がどのようにその時代を受け止め、後の時代を何を思って生きたかを知ることが出来た。この生きた記録の価値は計り知れない。

通信簿の記載もさることながら、それが挟まっていた古本が彼女が愛読していたゴーギャンの私記だというのも人となりを示していて象徴的で良かった。ゴーギャンの求めた自由と、彼が経験した喪失と。それを匂坂監督が手に取った運命的なものにも惹かれる。


「彼女は何処から来たのか。彼女は何者か。彼女は何処へ行ったのか」
メモ
https://otonasalone.jp/328501/
2.8
TBSドキュメンタリー映画祭にて。この映画祭、すごい良い試み!もう3年目なのに知らんかった。

ただこの作品自体はあまり良い出来には思えず……「通販で買った一冊の本から出てきた古い通信簿の持ち主である少女を探す」という導入は非常に良いものの、少女が見つかるまでの捜索空振り期間があまりに長く、正直だんだん飽きてくる。最初の最初は少女に対して興味があるから見てられるんだけど、ほとんど何の情報もないまま中盤まで引っ張るには「通信簿」だけでは弱すぎる。

その長すぎる沈黙を保たせるかのように戦後の別府市の歴史や満州からの引き揚げみたいな話が次々入るんだけど、テーマが二転三転するし、取材した人のコメントを何人もパッチワーク的に繋いでいくからもう何が何だか。少女探してたら急に人間魚雷の話になって遊郭の話になって、今なんの話してんの?話してるこの人なんなの?この映画って何の話なの??みたいな気持ちになってくる。

しかも次の話題に行く時も、突然出てきた人のインタビューの中から一言二言を無理やり拾ってナレーションで広げるみたいなことするので急ハンドル感が強い。
というか全編通してナレーションに頼りすぎでしょ……87分のうち事実について語ってるのが実質1/3くらいで、残りの2/3はほとんど憶測とか感想とか今ある情報のリフレインとかで無理やり繋いでる感じ。
「〜だったのだろうか」「〜だと思われる」「〜と推測できる」をドキュメンタリーの中で使うのほとんど禁じ手だと思うんですけど。それってあなたの感想ですよね??

終盤、少女の身辺にかなり近づいてからの自身のパーソナルは身の上話は引き込まれるものがあるものの、前〜中盤の捜索パートは「空振りしました」ということ以外わからないシーンか、戦争に関する情報を並べただけという感じが否めず87分という尺に見合う内容には思えなかった。これならもう少しシーン整理したりカット詰めて45分程度でよかったのでは……(現に私の両隣はかなり早々から爆睡してた)

せっかく題材がいいのに、画に力のないナレーション頼りの進行、全体的に緩慢な編集、内容を整理せず時系列に雑然と素材を乗せまくったような構成でマイナス面を強く感じてしまった。取材に対する熱意や粘り強さは素晴らしいものの、ドキュメンタリー映画としては作りに不慣れさが否めない。

と微妙な気持ちで見終えたわけなんですが、なんとトークショーで本作の"少女"が会場にいらしたいたことが判明!!!監督から通信簿を彼女に返すという感動的な場面が見れてすっかり満足してしまった。これですよ、こういうシンプルで本物のドラマをもっと見せてほしい!!!!

そんなことも含めてぜひ監督の制作に関する思いとか聞きたかったのに、その後のトークショーはゲストが延々とマイクを握り続け自分の本の宣伝をしていてほとんど何にも話が聞けませんでした!!!!!アナウンサー、ちゃんと司会進行してくれい!!