sho

ソウルメイトのshoのネタバレレビュー・内容・結末

ソウルメイト(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

飛行機で見た。ハウンのケーキを前にお互いの耳にピアスをつけるシーンが「結婚式」みたいでドキドキした。結婚式にかぎかっこをつけたのはそれが書面契約にともなう儀式であり、それと関係性の内実とが必ずしも結びつかないことを示したいからだ。ミソはジヌが好きだったのか、ジヌはどんな感情だったのか、もちろんそれも気になるけどそれはあんまり重要じゃなくて、ジヌの家に居候するミソの真っ赤な下着を見て「こんなの着ないって言ってたくせに!」と泣きながら怒るハウンが印象的で、そしてその気持ちがよく分かるなと思った。ミソとハウンほどの濃さはないが、友だちながらその自由さに憧れていたと友達が「女」になっていくのが(自分勝手な想いだとは承知だけれど)見てられなくてなぜか苦しかったことを思い出した。
ふたりがお互いの名前の子音を模したピアスをお互いにプレゼントしあい、ひとつずつつけているのはロマンチックだった。ハウンが最初から自分の望むまま生きていたらミソといつまでも一緒にいたのだろうか。ソウルに出てキツい生活を余儀なくされるほぼ親なしと言っていいミソと、実家から大学に通うハウンの価値観の違い。ジヌとハウンの子どもをミソが育てるところ、血縁に頼らない関係性みたいな話もあったのかな。
ハウンが死なないバージョンも見たかった。自由に生き始めた矢先にハウンが死んだのは罰みたいで嫌だった(あとここまでのとこで色々盛り込みすぎてて?若干予想がついた)。ハウンが「自分の命と引き換えに新しい命を産み落とす神聖な女」みたいな描かれ方はされてなかったけど、そう解釈する人はまあまあいそうで嫌だ。
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