ゴッドランド／GODLANDのみちゃまるのネタバレレビュー・内容・結末

荒涼としたアイスランドの自然と、独特なカメラ回しに目が釘付け。ぐるっと一周回るカメラワークは、次に何が映るのか…という不穏さも相まってとても良かった。
寒々しく厳しい風景と序盤からそこはかとなく漂う死の香り。そこに映し出されるのは人間の傲慢さ。尊大に振る舞う人間も大自然の中ではなんてちっぽけな存在か。
教会建設を手伝う訳でもなく、カールの家の仕事を手伝う訳でもなく、自分の作業に没頭するルーカス。色々と手伝ってくれたガイドにあの仕打ち。ラグナルがなぜ「聖職者になるにはどうしたらいい？」という質問をしたか。それに対するルーカスの答え。短いやりとりではあるが、ラストまで見るとじわじわ効いてくる。ルーカスが聖職者という立場だからこそ、人間の醜い部分が際立っていたと思う。

どのシーンも絵画のようで、個人的にはすごく良かったと思います。
屠殺のシーンがあるので苦手な方は注意。