染夫木智也

マネーボーイズの染夫木智也のレビュー・感想・評価

マネーボーイズ(2021年製作の映画)
3.0
同性愛者は罪ではない

監督はC.B.Yi(シービーイー)

同性愛者のフェイは恋人と一緒に住みながら、身体を売って田舎の両親に仕送りする。ある日、フェイは出会った客に暴力を受け、恋人がその客へ復讐しようとするがトラブルにつながる。そのトラブルをきっかけにフェイは恋人を置いて別の街へ逃げる。5年後、フェイは違う町で男娼を続けて優雅に暮らしているところに、昔の恋人と出会う。


3つに分かれた構成
①男娼を始める
男から男娼の店を紹介されるシーンから始まるんやけども、実はその二人が付き合っていることが分かる。同性愛に関して理解はできるけど、恋人に男娼の店を紹介するって展開は理解ができず、冒頭からひっかかってしまった。
②5年後別の街で男娼暮らす
別の街では、儲かっているのか大きな家で優雅に暮らしている。
そして、実家に帰り親戚含めご飯を食べるシーンがあるんやけども、ここがめっしゃむかつく。
「彼女はいないのか?知り合いに独身がいるけどどうだ?」と言い出すんやけど、徐々にヒートアップしていき「結婚しないやつは変人だ」、しまいには「お前がやっていることは恥だ」とキレる。おそらく、言葉にはだしていないが、ゲイであること男娼していることを親戚含め気付いているんやと思うけど、それでも恥とかいうなよなって。
同性愛者は罪ではないぞ、ってめっちゃ不快になるシーンやった。(ほめてます)

③昔の彼氏と出会う
ある日、昔の彼氏と出会うんやけど、実は女性と結婚しており、妊娠もしていることを知らさせる。。。。

中国は1997年まで同性愛者は取り締まり対象やったらしい。
そんな国で同性愛の映画が製作されたのは、時代を超えてきている気がした。

自分の愛を貫くのか、それとも思いを隠してでも女性と結婚する形をとるのか、愛とはいったんなんぞや?ってやるせない気持ちにさせられた映画やった。