みむさん

Fucking Bornholm(原題)のみむさんのレビュー・感想・評価

Fucking Bornholm(原題)(2022年製作の映画)
3.5
ヨーテボリ映画祭にて。

リューベン・オストルンド「フレンチアルプスで起きたこと」と似てる。

仲良しカップル2組、デンマークのボーンホルム島に恒例のキャンプ、子供たちのある出来事を機に家族の崩壊の危機に…!?

面白い人間観察映画だと見ていられるのはスクリーンを隔てた第三者だから。当事者はたまったもんじゃない。

島に着いてから出鼻挫かれてるんだけど、なんとか楽しいキャンプにしようと張り切るお父さんたち。
息子たちがテントで遊んでいた時に何かが起き、それ以降息子の1人は話さなくなってしまう。事の重大さに気づく大人たちだが、すでに崩壊の気配が近づいていて。

テントで何が起きたか、その原因は何だったのか、保護者として追求したい気持ちはわかるし、だいたいの大人はそうするだろうし、それはいいにしても。それによって子供に説明できない良からぬこと恥ずかしいことは明らかになるわ、いろんな事情と感情が交錯してテンパる大人たち、事態がどんどん悪いほうに転がっていく。
全く笑えないが、どこにでもいる家族のネジを一本抜いたらガラガラ崩れていくような様子、人間の愚かさ滑稽さを第三者として傍観してる気分。

当事者だったらそれぞれの立場でイラつくことこの上ない。登場人物全員に言い分があり、同情する部分はあるが、思うにヒューバートがもっとしっかりしてればあそこまではいかなかったんじゃないか。
彼は大問題勃発してるのにやたら借り物のキャビンや自転車を気にするしね。女性と付き合うことを車選びに例える失言するし。ちょっと女性を見下してた部分が表れちゃってた。

子供が心配になったが終盤の感じだと大丈夫なのかな。

2組のカップル・家族がそれぞれの膿を出しきったと思えばハッピーだけど、まあとにかくイラッとする話だった。

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