限りなく優しい質感と光に心が浄化された…
良いことも悪いこともあって、たとえ完璧でなくても、それでも必ず夜が来て朝を迎えるから、見上げた夜空の星を道標にして生きていく。シンプルだけど壮大な人間讃歌だった。なんだかプラネタリウムの装置に似てるな。
松村北斗と上白石萌音の関係性が素晴らしい！お互い苦しみを抱えながらも、助け合おうとする関係であるが、その関係性に依存し過ぎる感じでもないのがとても良い。全てに共感出来なくても、完璧な形で手を差し伸べることが出来なくても、相手のことを知ることから始められる…
この優しい関係性に恋愛要素は間違いなくノイズになるし、そういう展開に持っていかない辺りとても信頼できる。
三宅監督は日常における時間や季節の経過をありのまま描くから、劇的な展開や過剰な演出が無いのが安心して観れる！ありのままだからこそ、上手くいかないこともあるけど、全てを優しさで包んでくれる気がする。
「ケイコ 目を澄ませて」でも感じたけど、真摯に向き合った生活の描写が本当に巧い。全てを説明しない余白を残してくれるから余韻がずっと残る。
主演の2人の脇を固める俳優陣も最高。光石研ほどのバイプレイヤーいないですよねぇ！
音楽も良かったな〜 なんか上手く言葉に纏められないけど、心にじんわりと沁みる映画。素晴らしかったです！
