コミナミ

ソナチネのコミナミのレビュー・感想・評価

ソナチネ(1993年製作の映画)
4.4
なんか良く分かんないけど、凄い映画を観たぞコノヤロー!任侠映画のはずなのに、不思議な気持ちで心が温かくなってしまったぞコノヤロー!

その一方で、ゆっくり時間が流れる沖縄のビーチで暇つぶしをするパートや、主要人物があっけなく殺され、人間の死を軽く扱うところが、人生に対する何か諦めのようなものだったり、退廃的な死生観が全体的に漂っていたのも不思議な感覚だったぞバカヤロー!

前述した通り、ビーチでの遊びのシーンは物語を進める上は無駄であると捉えることもできるけど、一瞬たりとも映画的に無駄な時間は存在せず、ミニマムに収まってる印象。94分という短さなのにかなり濃い密度で高い満足があったぞ!映画は長ければ長いほど良いって訳でもねぇんだコノヤロー!

引きの画を効果的に使うカメラワークが芸術的だったし、青が印象的な色彩表現がとても良い!バイオレンスなシーンでさえ美しいと感じてしまったぞバカヤロー!

若かりし頃のたけしの色気が凄い(いまもすごいけど)。北野武映画に触れる初体験が映画館で良かったなテメェ!
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